ℹ️ 本記事は AI との対話で作成しています

この記事は、初の試みとして Claude (クロード) AI を利用して作成している。「概要」から後ろの章は、基本的に Claude Code との対話で生成している。ただし、作業手順は実機で私(人間)がすべて確認してある。

以前に試した ChatGPT はハルシネーションがひどく使い物にならなかったが、Claude (モデル: Sonnet 4.6) は実に優秀で、「ゆるい指示」から手順・確認方法、イメージ図、文章レイアウトの工夫まで「いい感じに」自動生成してくれる。当然、指示が細かいほど精度は上がる。会話しながら、より正確で分かりやすい記載になるように繰り返し日本語で修正・追記指示をしている。

執筆の環境は次の通り。Claude AI を使ったブログ執筆には、別途記事を書こうと思う。

  • Windows 11 PC
  • Zed Editor + Claude Agent Extention
  • Rocky Linux VM: Hugo 環境用

概要

本記事では、USB メモリに MX Linux をフルインストールし、 可搬性の高い Linux 環境を構築する手順を解説する。 さらに、Windows 環境とのファイル交換を兼ねる exFAT パーティションも同時に構成する。

前提

用意するもの

名称 説明
作業用PC 内蔵 SSD に Linux がインストール済みの作業用 PC
(A) MX Linux Live USB 作業用のライブ環境。設定済みのものを使用する
(B) 新規 USB メモリ 64GB インストール先。USB 3.2 Gen.2 対応品を推奨する
作業構成のイメージ図:作業用PCに[A]LiveUSBと[B]USBメモリを挿し、[A]で起動して[B]へインストールする

パーティション構成

インストール先となる (B) USB メモリ のパーティション構成は以下の通りとする。

USB メモリ パーティション構成
# マウントポイント FS サイズ 用途
sdb1 /boot/efi FAT32 512MB UEFI ブートローダー(ESP)
sdb2 / ext4 30GB MX Linux root
sdb3 /media/data exFAT 残り全部 Windows / Linux ファイル交換
ℹ️ 参考: ESP(EFI System Partition)とは

ESP とは、UEFI 対応 PC が起動時に最初に読み込む特別なパーティションである。 ここに GRUB などのブートローダーが格納され、OS 起動の入口となる。 UEFI 仕様により FAT32 固定であり、ext4 や exFAT では起動不可である。

サイズは 512MB を採用する。UEFI 仕様書上の最小値は 32MB、 Microsoft 推奨値は 100MB であるが、512MB とすることで将来的な変更にも対応できる。

構築手順

(1) デバイス名の確認

(A) MX Linux Live USB で 作業用PC を起動し、ターミナルを開いて以下を実行する。

lsblk -o NAME,SIZE,TYPE,MOUNTPOINT,LABEL
NAME   SIZE TYPE MOUNTPOINT  LABEL
sda   500G  disk             # 内蔵SSD(絶対に触らない)
sdb    64G  disk             # (B) ターゲットUSB ← 作業対象
sdc    16G  disk             # (A) ライブUSB(起動元)
🚨 警告
sda(内蔵 SSD)は作業対象外である。サイズとラベルで必ず照合すること。

(2) GParted でパーティションを作成

インストーラー起動前に GParted でパーティションを事前作成しておくことで、 インストーラーでの指定が明確になり安全に作業できる。

GParted を起動しデバイスを選択

GParted を起動し、右上のドロップダウンから /dev/sdb を選択する。

GPT パーティションテーブルを作成

メニュー →「デバイス」→「パーティションテーブルの作成」→ GPT を選択する。

パーティションを順番に作成

以下の設定で、sdb1 → sdb2 → sdb3 の順に3つのパーティションを作成する。

# 新しいサイズ ファイルシステム ラベル
sdb1 512 MiB fat32 ESP(任意)
sdb2 30720 MiB(30GB) ext4 Linux(任意)
sdb3 残り全部(最大値のまま) exfat Data(任意)

各パーティションの作成手順は共通である。

  1. 未割り当て領域を右クリック →「新規」を選択
  2. 上表の値を設定する 3.「追加」をクリックして確定する

適用

3つのパーティションがすべて作成できたら、メニュー →「編集」→「すべての操作を適用」 (またはツールバーの ✔ ボタン)をクリックし、確認ダイアログで「適用」を選択して確定する。 適用完了後、新規パーティション #1#3 がそれぞれ sdb1sdb3 として確定される。

パーティションフラグの設定

各パーティションへのフラグ適用方針は以下の通りである。

パーティション フラグ 理由
sdb1(ESP / FAT32) boot, esp UEFI ブートに必須。boot 設定時に msftdata は自動で外れる
sdb2(Linux root / ext4) なし Linux パーティションにフラグは不要
sdb3(Data / exFAT) msftdata Windows からの認識を助けるため、自動付与のまま残す

操作が必要なのは sdb1 のみである。以下の手順でフラグを設定する。

  1. sdb1 を右クリック →「フラグを編集」を選択
  2. boot にチェックを入れる(この時点で msftdata のチェックが自動的に外れる)
  3. esp にチェックを入れる 4.「閉じる」をクリック

sdb1 の「フラグ」列に boot, esp とのみ表示されれば設定完了である。

ℹ️ 参考: パーティションフラグについて

GPT パーティションには用途を示すフラグを付与できる。本構成で関係する3つのフラグは以下の通りである。

フラグ 正式名称 意味
boot Legacy BIOS Bootable BIOS/UEFI がブート対象として認識するためのフラグ。UEFI 環境では esp と併用する
esp EFI System Partition UEFI ファームウェアがブートローダーを探す ESP であることを示す。boot と組み合わせて使用する
msftdata Microsoft Basic Data Windows が読み書きするデータパーティションであることを示す。FAT32・exFAT・NTFS パーティションに自動付与される

(3) MX Linux インストーラーを起動

GParted のメニュー →「GParted」→「終了」で GParted を閉じる。

デスクトップの 「Install MX Linux」(日本語環境では 「インストール」)アイコンをダブルクリックしてインストーラーを起動する。

(4) インストーラーの操作

画面① 利用規約・キーボードの設定

利用規約が表示される。内容を確認したうえで次に進む。

画面下部に「キーボードの設定」が表示される。日本語環境のデフォルト値は以下の通りであり、 通常はそのままで問題ない。

項目 デフォルト値
モデル名 pc105
レイアウト jp
バリエーション (空欄)

キーボード配列を変更したい場合は「キーボードの設定の変更」ボタンから設定する。

確認後「次へ」をクリックする。

画面② インストールタイプの選択 ⚠️

以下の3つの選択肢が表示される。

○ ディスク全体を利用して通常のインストール  ← 選ばない
● ディスクレイアウトをカスタマイズ          ← これを選ぶ
○ Replace Existing Installation (Experimental) ← 選ばない

GParted で事前にパーティションを作成済みのため、「ディスクレイアウトをカスタマイズ」 を選択する。 「次へ」をクリックする。

画面③ パーティションの選択 ⚠️

ディスクとパーティションの一覧が以下の7列で表示される。 ディスク(sda, sdb など)を大項目として、配下のパーティションが字下げして表示される。

列名 内容
デバイス ディスク名およびパーティション名(字下げ表示)
サイズ ディスクまたはパーティションの容量
Use For パーティション用途のプルダウン選択
ラベル パーティションラベル(ESP, RootMX25 など。変更不要)
暗号化 ルートパーティション暗号化の設定(今回はチェックしない)
フォーマット ディスク行は GPT 表示、パーティション行はプルダウン選択
チェック フォーマット実行の可否(Use For で / を選択した場合のみ有効)

(B) USB メモリ(sdb) の各パーティションを以下の通り設定する。

パーティション Use For チェック 備考
sdb1 ESP
sdb2 / ☑ 入れる 新規パーティションの初期化に必要
sdb3 変更不要 既存の exFAT をそのまま維持。マウント設定は (6) で行う

設定完了後「次へ」をクリックする。

ℹ️ 参考: Use For の選択肢

「Use For」プルダウンに表示される主な選択肢は以下の通りである。

選択肢 用途
FORMAT フォーマットのみ(特定の用途なし)
ESP EFI System Partition(UEFI ブートローダー格納先)
/boot レガシーブート用
/ Linux root パーティション
/home ホームディレクトリ専用
/usr /usr 専用
/var /var 専用
SWAP スワップ領域

インストールの確認

パーティション構成の確認画面が表示される。 内容に誤りがないことを確認してから「開始」をクリックするとインストールが開始される。

⚠️ 注意
「開始」クリック後は取り消しができない。パーティションの割り当てを必ず目視確認すること。

インストール進行中の設定画面

「開始」クリック後、インストールがバックグラウンドで進行しながら、 以下の設定画面が順番に表示される。画面の指示に従って設定を進めること。

画面④ GRUB の設定

項目 設定値
Linux および Windows 向けに GRUB をインストール ☑ チェックを入れる
インストール先 ESP を選択
Generate host-specific initramfs image □ チェックしない
🚨 警告
インストール先は必ず ESP を選択すること。 MBR または PBR を選択すると、内蔵 SSD のブート領域を上書きしてしまう危険がある。

画面⑤ swap の設定

USB メモリへの swap ファイル作成はフラッシュメモリの書き換え寿命を縮めるため、 代わりに RAM 上で動作する zram swap を使用する。

項目 推奨設定 理由
swap ファイルを作成する ☑ チェックを外す USB メモリへの書き込み酷使を避けるため
ハイバネーションサポートの有効化 □ チェックしない swap ファイルなしでは機能しないため
Enable zram swap ☑ チェックを入れる RAM 上で動作し USB への書き込みが発生しないため
zram 割り当て Allocate based on RAM: 100% デフォルトのまま(推奨値)
ℹ️ 参考: zram swap とは
zram swap は RAM 上にデータを圧縮して保持する仮想的な swap 領域である。 ディスクへの書き込みが一切発生しないため、USB メモリ運用において唯一の現実的な swap 手段となる。 メモリが潤沢な環境では恩恵は小さいが、有効にしてもデメリットはない。

画面⑥ コンピューターネットワークの名前

ネットワーク上でのコンピュータ識別情報を設定する。

項目 デフォルト値 説明
コンピュータ名 mx ネットワーク上での識別名。任意の名前に変更可
コンピュータのドメイン example.dom 一般家庭・個人用途では変更不要
MS ネットワーク用 Samba サーバー ☑ 有効 Windows とのネットワーク共有が不要なら無効でもよい
ワークグループ Workgroup Windows のワークグループ名と合わせる場合のみ変更

今回の構成では Windows とのファイル交換は exFAT パーティション経由を想定しているため、 Samba は必須ではない。必要に応じて設定を変更し「次へ」をクリックする。

画面⑦ 言語・地域・時刻の設定

既定の言語と地域

項目 デフォルト値 説明
ロケール 日本 - 日本語 日本語環境では変更不要

時刻の設定

項目 デフォルト値 説明
時間帯 Asia / Tokyo 日本では変更不要
システムクロックに現地時間を指定する □ チェックしない Windows とデュアルブートする場合はチェックを入れる
フォーマット ● 13:57(24時間表示) 好みに応じて選択
💡 補足
「システムクロックに現地時間を指定する」は、Windows と同じ PC で使用する場合にチェックを入れる。 Windows はハードウェアクロックを現地時間として扱うため、チェックしないと時刻がずれる場合がある。 USB メモリを複数の PC で使い回す場合は、チェックを入れておく方が無難である。

サービス設定は「表示」ボタンから変更できるが、特別な要件がなければ変更不要。設定完了後「次へ」をクリックする。

画面⑧ 既定のユーザーアカウント

ユーザーアカウントを設定する。

項目 説明
既定のユーザーログイン名 ログイン時に使用するユーザー名を入力する
既定のユーザーパスワード ユーザーのパスワードを入力する
ユーザーパスワードの確認 同じパスワードを再入力する

Root(管理者アカウント)

個人利用では チェックしないsudo 運用)で問題ない。

項目 推奨設定
Root アカウントを有効にする □ チェックしない
自動ログイン 任意(個人利用では有効でも可)
ライブデスクトップの変更を保存 □ チェックしない(インストール版のため不要)

設定完了後「次へ」をクリックする。

TIPS 表示画面に移行し、数秒おきにテキストが切り替わりながらインストールが進行する。 インストール完了まで待つ。

(5) インストール完了・起動確認

インストール完了画面での操作

「インストール完了」画面が表示される。

「インストーラを閉じると自動的にシステムを再起動します」にチェックが入っていることを確認し、 「完了」ボタンをクリックする。

シャットダウン処理が始まったタイミングで (A) MX Linux Live USB を抜く

BIOS ブートメニューから (B) USB メモリを選択して起動

Live USB を抜いた状態で再起動が始まる。 内蔵 SSD にプリインストールされた OS ではなく、(B) USB メモリから起動させるため、 BIOS のブートメニューに入る必要がある。

再起動直後(メーカーロゴが表示されるタイミング)に ブートメニューキーを連打する。 ブートメニューが表示されたら、一覧から (B) USB メモリ(UEFI デバイスとして表示されるもの)を選択する。

ℹ️ 参考: メーカー別ブートメニューキー

キーは機種によって異なる。一般的な目安は以下の通りである。

メーカー 一般的なブートメニューキー
HUNSN / AIOPCWA F7 または F11
ASUS F8
Lenovo F12
Dell F12
HP F9
NEC F12
富士通 F12
Panasonic F2(BIOS 設定画面経由)または F12
その他 F12 が多い

機種によって異なるため、不明な場合はメーカーのマニュアルを参照すること。

⚠️ 注意
ブートメニューに USB デバイスが表示されない場合は、USB メモリの挿し直しまたは BIOS 設定で USB ブートが有効になっているか確認すること。

起動確認

MX Linux のログイン画面またはデスクトップが表示されれば起動成功である。

  • UEFI 設定で Secure Boot が有効の場合、起動できないことがある
  • その場合は BIOS 設定画面(多くの場合 Del または F2 キー)から Secure Boot を無効化する

(6) exFAT パーティションの自動マウント設定

MX Linux の初回起動後、ターミナルで以下の作業を行う。

UUID の確認

blkid /dev/sdb3
/dev/sdb3: UUID="ABCD-1234" TYPE="exfat"

マウントポイントの作成

sudo mkdir /media/data

/etc/fstab に追記

UUID= の値は上記 blkid で確認した値に置き換えること。

UUID=ABCD-1234  /media/data  exfat  defaults,uid=1000,gid=1000,umask=022  0  0

uid=1000,gid=1000 を指定することで、マウント後のパーティションの所有者が一般ユーザー(MX Linux の初期ユーザーは uid=1000)となり、sudo なしで読み書きできる。

マウント確認

sudo mount -a
df -h /media/data

正常にマウントされていれば設定完了である。

読み書き確認

# 書き込みテスト
echo "test" > /media/data/test.txt

# 読み込みテスト
cat /media/data/test.txt

# 後片付け
rm /media/data/test.txt

test と表示され、後片付けまで sudo なしで完了すれば正常である。

Windows での動作確認

(1) エクスプローラーでドライブを確認

作成した USB メモリを Windows PC に接続し、エクスプローラーでドライブが表示されることを確認する。

💡 補足
表示されるのは exFAT パーティション(sdb3)のみである。ESP(sdb1)および Linux root(sdb2)は Windows からは見えない。

確認ポイント:

  • ドライブとして認識されていること
  • 容量が sdb3 に割り当てた残り全部(30GB 強)と一致していること

(2) ファイルの読み書き確認

ドライブを右クリック →「プロパティ」でファイルシステムが exFAT であることを確認したうえで、 適当なファイルをコピーして読み書きに問題がないことを確認する。

確認ポイント:

  • ファイルのコピー(書き込み)が正常に完了すること
  • コピーしたファイルを開ける(読み込み)こと
  • ファイルを削除できること

参考